北陸新幹線の敦賀より西のルートをめぐり、現行で計画されている「小浜ルート」に対し「米原ルート」の検討を求める意見がにわかに上がる中、JR西日本の長谷川一明社長は、米原ルートは着工の遅れによる「もどかしさから出た表現」との認識を示しました。

北陸新幹線の敦賀以西のルートは、政府・与党のプロジェクトチームの計画で福井県小浜市から京都駅を経由し、新大阪駅につながる「小浜・京都ルート」ですでに決まっています。

しかし石川県の南加賀地域の市長らは22日、日本海側と太平洋側の新幹線を1日も早く接続する必要があるとして、「米原ルート」の再検討を求め、全会一致で決議しました。

小浜・京都ルートと米原ルート

24日に開かれた会見で米原ルートについて問われたJR西日本の長谷川一明社長は、あくまで小浜ルートで今後工事が進むとの立場に立ったうえで、米原ルートを推す動きを「もどかしさ」からくるものとの認識を示しました。

JR西日本・長谷川一明社長「本来ならば敦賀開業と間断なく次の着工が行われると政府・与党の申し合わせの中で言われた結果、それがなかなか前にいかないもどかしさみたいなそういう(米原ルートを求める)表現になって、本来は早く京都ルートから新大阪の区分を実現せよという思いは実は一緒なのではないか」

JR西日本・長谷川一明社長

長谷川社長は、現行ルートにおいて環境アセスメントや財源の問題が速やかに整理されるよう求めました。