JR九州は9日、2024年3月期連結決算を発表し、西九州新幹線(武雄温泉−長崎)の鉄道旅客運輸収入は約49億円と明らかにした。輸送人員は250万9千人だった。古宮洋二社長は23年3月期連結決算発表時に年間の収入目標を50億円としており、同日の記者会見で「開業の好調さを維持し、いい成果が出ている」と評価。日常での利用や観光需要を引き続き伸ばしていくのが課題とした。
 切符の売り上げを示す駅別の取り扱い収入は、長崎駅が22年度比33・0%増の50億1400万円、諫早駅は同21・0%増の18億5400万円。西九州新幹線開業で中長距離の切符販売が増えたとみられる。佐世保駅は同22・6%増の18億300万円だった。
 同社子会社が長崎市に1月開業した長崎マリオットホテルについては、直近の客室稼働率が平均50%を超え、ゴールデンウイーク中の最高は82%だったとした。古宮社長は、同ホテルの稼働率の目標は決めていないとした上で「ホテルの稼働率の一つの目標はまずは6割と思っており、もう少しだ」と述べた。