長崎市立山5丁目の県立長崎東高(立木貴文校長、813人)で2日、3〜4月に実施した海外研修の報告会があり、米ニューヨークの国連本部やオランダなどを訪れた3年の9人が現地で学んだことを発表した。
 同校は世界で活躍できる革新的な人材育成を目指す文部科学省のワールド・ワイド・ラーニング(WWL)の拠点校。
 米ハワイでは坂元あゆ子さん(17)、松川渚紗さん(17)が、太平洋戦争の発端となった旧日本軍によるハワイの真珠湾攻撃と日系移民の歴史をテーマに研修。撃沈された戦艦アリゾナの記念館などを訪れ、「これまで日本が被害を受けた側という意識が強かったが、被害と加害の両面から学ぶことの大切さが分かった」と話した。
 国連本部を訪れた久保宏平さん(17)と森保敬さん(17)は、広島市立舟入高などと共同で作った「高校生平和共同宣言」などについて、国連職員と意見を交わしたことを報告。
 松本航弥さんは米ミドルベリー国際大学院モントレー校で核兵器廃絶に関する高校生の国際会議に参加して学んだことを発表した。
 オランダでは4人が現地の生徒宅にホームステイ。報告会では、両国間の交流をより深めるため、チャットやオンラインを使って多くの生徒が参加できる機会の創出を提案した。