ちょっとひととき…懐かしい “昭和の長崎”を感じてみてください。
NBCライブラリーに残る映像で振り返ります。
長崎市のシンボルともいえる稲佐山(いなさやま)。
長崎の夜景を一望に見渡せる眺望の良さで人気のスポットです。
さだまさしさん、福山雅治さん、MISIAなど、長崎県にゆかりのあるアーティストがコンサートを開催した大型野外ステージがある場所としても有名です。
この映像は稲佐山の開発整備を追った35年前の記録です。
平成元年(1989年)4月、稲佐山では市道(登山道路)の拡幅工事や駐車場の整備などが進められ、削り取られた山肌が目につくようになりました。
これらの工事は翌平成2年(1990年)7月に開かれる「長崎旅博」に合わせて行なわれました。
かつての稲佐山は、自動車で頂上の展望台やテレビ塔へと向かうには、曲がりくねった狭い道路を通らねばなりませんでした。
この道は、観光バスなどの大型車両が行き交うには厳しい箇所も多く、当時100万ドルの夜景と呼ばれた観光都市としては貧弱な道路事情でした。
長崎旅博を契機に、メイン会場の松ヶ枝付近の道路の拡張や、長崎バイパスの西山トンネルの整備などが行われましたが、稲佐山でも、頂上へ続く市道を2倍に広げるほか、山頂付近の千畳敷きと呼ばれる広場を整備して野外イベント広場と500台収容の駐車場を造る計画が立てられました。
これによって稲佐山は、中腹から山頂にかけて9ヘクタールが開発されました。
頂上の展望台もガラス張りの近代的なものにリニューアル。
またスカイウェイと呼ばれるゴンドラが中腹の駐車場から山頂までを結び、非常に便利に生まれ変わりました。
これによって観光客は、従来のふもとの駅からロープウェイに乗るルートに加えて、自家用車でも稲佐山からの絶景を楽しむことが出来るようになったのです。
稲佐山の標高は東京タワーと同じ333m。そこから見渡せる夜景は、長崎港をぐるりと取り囲む山の頂上付近まで広がる街の明かりによって、光の宝石箱ともいえる美しさです。
放送局が撮影した 長崎の映像を配信している『ユウガク』より
