6月26日に行われる「帝王賞」まであと1か月少々。重要なステップレースであることは言うまでもない。ただし、舞台となる京都競馬場のダート1900mコースはスタンド前からの発走で1角まで400m弱。枠順による有利不利はほとんどないが、最後の直線が約330mと短いため、逃げ、先行馬が有利にレースを運べる傾向が強い。

 ◎ミトノオーはマーチS2着馬。この時は昨年12月以来のレースで馬体重16kg増。14頭立て13番枠と枠順にも恵まれなかったが、それでも後続を離しながら前半1000m通過が60秒9という厳しいペースで逃げて、1度は完全に後続を突き離した。最後は勝ち馬の決め手に屈したが、3着馬には3馬身の差をつけており、自分の競馬ができたときの強さを再認識させている。ダート1800〜2000m戦では[4-2-1-1]と得意としているのも心強い。

 〇スレイマンはアンタレスS2着馬。超が付くような大型馬で、芝コースでも先行できるスピードをダートで開花させた。ほぼノンストップでオープンまで駆け上がり、やや頭打ちのような時期もあったが、ブリンカーの着用で復活した。前走は16番枠から先行し、ゴール前で1度は完全に抜け出した。最後はフワッとしてしまった分、勝ち馬にクビ差屈したものの初めての重賞挑戦で堂々たる立ち振る舞いを見せた。

 ▲ハギノアレグリアスはシリウスS優勝馬で、昨年の2着馬。シリウスSはトップハンデを背負いながらもメンバー最速の末脚を繰り出している。今年に入ってからのダイオライト記念、そして前走のアンタレスSでは前半からポジションを取りに行ったことで最後は伸びを欠いたが、そのときの経験が活きるはずだ。

 △グロリアムンディは昨年の優勝馬。遠征したコリアCはクラウンプライドの2着で帰国初戦のチャンピオンズCは大敗。東京大賞典、川崎記念ともに良いところがなかったが、JRAダート戦は[5-1-0-2]。まだ見限れない。

 △ハピはチャンピオンズC3着含めダートでは大崩れがない。競走を中止した天皇賞(春)は度外視して候補の1頭としたい。アンタレスSの内容が良かった△ミッキーヌチバナと、まだ底を見せていない△メイプルリッジのレースにも注目したい。