《フランス、ブラジル、パラグアイ訪問の成果をまとめました。》

 岸田文雄首相(66)が1日から6日間の日程で訪れたフランス、ブラジル、パラグアイの外遊について投稿した「首相官邸」のX(旧ツイッター)に対し、SNS上で賛否の声が拡散している。

 投稿ではそれぞれの訪問先で行った会議や会談の様子がまとめられており、『10年ぶりにOECD閣僚理事会で議長国。(略)「変化の流れの共創」というテーマの下、気候変動、デジタル・AI、自由貿易、経済安全保障等の課題について、 議論を主導』、「日仏首脳会談 マクロン大統領と首脳会談を実施。ウクライナや中東、東アジア情勢等の国際情勢についてじっくりと議論を行うとともに、二国間関係については、日仏部隊間協力円滑化協定(RAA)正式交渉開始を発表」「日本の総理として10年ぶりとなる対中南米政策スピーチを実施」『ブラジルのルーラ大統領との間で共同声明を発表。「戦略的グローバル・パートナー」として一層連携を強化することを確認』……などと写真付きで説明が添えられている。

 満面の笑みを浮かべた岸田首相とルーラ大統領のツーショット写真もあり、「外交のキシダ」を国内外にアピールする絶好の機会となったようだ。

■よその国も大事だけれど、日本国民のことは…

《お疲れさまでした。過密スケジュールをこなして日本の存在感を示しましたね》

《短期間で3カ国も回り、各国首脳と関係を深めたことが分かります》

 ネット上では好意的な受け止めがみられるものの、批判的な意見も少なくない。

《いやいや、外交成果は分かったが、国内の政治課題の成果は?総理大臣になってから今まで何かしましたか?》

《裏金事件を放り出し、歴史的な円安を放置し、そして能登半島はしらんふりか。よその国も大事だけれど、日本国民のことは何とも思っていないのかな》

 ゴールデンウィーク期間中に34年ぶりの円安水準を更新し、一般庶民にとっては当分の間、海外旅行は夢のまた夢。その中で岸田首相や閣僚がそろって外遊したことに対する不満に加え、外遊する時間を取れるのであれば、せめて避難生活を余儀なくされている住民がいる能登半島にも足を運んでほしい――。こんな声が強いようだ。

 一方で、「外交のキシダ」をほめつつ皮肉を交えた投稿も。

《さすが「外交のキシダ」は成果を公表するのが早い。フランス研修の成果がいまだに示されない「エッフエル姉さん」=松川るい参院議員や自民党女性局の国会議員も見習ってほしいね》