ツイッターが昨年7月に名称を「X」に変更してもう1年近く。「Xのポスト」という表記も見慣れてきただろうが、先日、ある音楽プロデューサーのこんなXのポストがバズっていた。

〈アメリカでTwitterをXなんて言ってるやつはいないっていう情報聞いて爆笑してる アメリカでもTwitterって呼ばれてた〉

 SNS上では〈これはまじ…みんなTwitterとしか言ってない〉〈絶対Twitter! それしかない!〉〈やっぱり私たちは正しかったんだ!〉など、“ツイッター派”の拍手喝采が起きていた。

 一方で「あくまで実感ベースですが、日本のメディアも次第に『X』だけで、『旧ツイッター』と、ご丁寧に併記しなくなってきている印象はある。日本人の方が変わり身が早いのかもしれません」(IT系編集者)なんて指摘も。

 総務省の調査などによると、日本における主要なSNSの“利用率”は「LINE」が85%と突出していて、Xと「インスタグラム」が40%台前半で拮抗している。

「日本でもXやインスタは若年層の方が利用率が高い。ツイッターという名称も、過去を知らない若者の増加と共に、忘れ去られる運命なんでしょうね」(前出の編集者)

 現時点ではポストじゃない、ツイートだと言い張るユーザーも少なくないとはいえ、やはりむなしい抵抗か。ITジャーナリストの井上トシユキ氏がこう言う。

「ツイッター時代からの利用者がまだ大多数ということもありますが、そもそもジャンルを問わずXという文字が付く商品名はいろいろあります。それこそバンド名も。会話で『Xが〜』と言っても何のXか、すぐに分からなかったりする。単純に『ツイッターが〜』の方が伝わりやすいというのは、日本に限らず、世界的に見てもそうで、混乱するのも当然です」

 ツイッター派の勢いはしばらく衰えそうもないが、名称復活の可能性は低そうだ。

「Xをごり押ししたイーロン・マスク氏の気持ちが名称変更から1周年で突然変わるとか、業績が悪化して身売りするとかでもしない限り、難しいでしょう。ちょっとしたシャレですけど、英語で『元』の意味である『ex-』と引っかけて『元ツイッター』=『ex-Twitter』とか、『X-Twitter』という名称に変えたらどうでしょう。Xの文字も残りますし」(前出の井上トシユキ氏)

 アリかも!