在米17年の国際弁護士の吉田大氏は8日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月〜金曜午後1時55分)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の口座から不正に違法ブックメーカーに1600万ドル(約24億円)を送金したとして追訴された元通訳の水原一平容疑者(36)の罪状認否について、日程の延期が取りざたされていることについて、背景を解説した。

水原容疑者への罪状認否は当初は今月9日(日本時間10日)の予定だったが、14日(同15日)に変更となったと報じられている。番組では、水原容疑者側と検察側が連名で日程を14日に延期するよう求める要望書を裁判所に提出しており、裁判所側が承認すれば、延期が認められると説明した。

吉田氏は「延期になることは、今回のように双方が合意している場合は珍しいことではない」と指摘。「しかもたった5日間。仮に何か大きな問題があれば、例えば『1カ月ずらしてほしい』というような要望をするが、5日間という(短期間である)ことがポイント。大きなことがなければ、認められる可能性が高い」とも述べた。

本来は対立する立場にある検察側と弁護士側が、延期で合意して要望を出していることについては「裁判手続きなので、闘おうと思えば、すべてのポイントでバチバチとやりとりすることができるが、双方が同意しているということで、ことを荒立てずに調整したい双方の意向というのがポイントだと思う」とも指摘。双方の間で司法取引が進んでいるとの認識も示した。

5日間という長さについては「最終的に、細かい同意に向けてもう少し、数日欲しいという、最後の詰めではないか。裁判所側に『また延期してください』ということを繰り返すのは裁判官の手前、よくない。確実に十分な時間を確保するのに(必要なのが)5日ということですので、問題自体は、そんなに大きいものではないと予想される」と述べた。

「捜査当局への協力は、量刑を考える上でも非常に大きなポイント。ここはポイントを稼いでおきたいというのは弁護側も思うことではないかと思う」とも述べた。