日本交通は13日までに公式サイトで、11日に首都高速道路湾岸線で起きた、運転手と乗客1人が死亡したタクシー横転事故について、業務提携会社の車両であったとして謝罪し、今後の方針を示した。

同社は「業務提携会社における人身事故に関するお詫び」と題して文面をアップ。「2024年5月11日(土)午後6時57分頃、東京都大田区、首都高速湾岸線西行き多摩川トンネル内において、弊社業務提携会社(フランチャイズ契約締結先)の運行するタクシー車両が横転する交通事故が発生しました」と報告した。

続けて「当該事故によりお亡くなりになられたお客様ならびに乗務員のご冥福を衷心よりお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に心よりお詫び申し上げます」とコメント。「合わせて、当該道路を走行中の皆様をはじめ、平素よりご愛顧いただいているお客様、関係者の皆様、地域の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと、お詫び申し上げます」と謝罪した。

現状と今後について「現在、当該の業務提携会社においては警察の捜査はもとより関係諸機関の調査に全面的に協力して事故原因の究明に努めております。また、ご遺族の皆様へは誠意をもって対応させていただく所存です」と説明。「弊社のフランチャイジーにおいてこのような事態が発生したことにつきましては、フランチャイザーである弊社といたしまして誠に痛惜の念に堪えません。日本交通グループとして本件事故を厳粛に受け止め、グループ全乗務員に対して、改めて安全運転意識の向上、交通規則遵守の徹底に加えて、乗務員の健康診断結果等の再確認に取り組み、お客様に安全・安心、信頼してご利用いただけるよう、再発防止に向けて全社を挙げて取り組んでまいります」と表明した。

同社は首都圏や近畿圏を中心に、23年11月段階で提携会社を含めると7730台のタクシーを保有し、グループ売上は同業で最多の規模となっている。

事故は11日午後6時55分ごろ、首都高湾岸線の片側3車線の多摩川トンネル内で、タクシーが縁石に接触し発生。乗客の会社役員男性(61)と、タクシーの男性運転手が死亡した。運転手には目立った外傷がなく、警視庁は病死の可能性も含めて詳しい死因を調べている。