日本ハムが4月に期間限定で着用した「エスコンフィールド1周年ユニホーム」をシーズン中に復活させる可能性が浮上した。上下とも黒を基調とした限定ユニホームで5勝2敗1分けと高勝率で、新庄剛志監督(52)は再着用を熱望していた。その熱意を受け取った球団もホームだけでなくビジターも含めて再着用を前向きに検討中。機運と準備が整えば、スタートダッシュに一役買った“漆黒ユニ”が再び見られそうだ。

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強いオーラを放ちまくった日本ハムの“漆黒ユニ”が、今季中のカムバックへ動き出した。4月5日から同21日までの本拠地8試合で着用した「エスコンフィールド1周年ユニホーム」の戦績は5勝2敗1分けで勝率7割1分4厘。上下とも黒基調の勝ち運が詰まった戦闘服について、球団幹部は「ホームかもしれないし、ビジターもやるかもしれないし、前向きに再登場を検討する」と言及。本拠地にとどまらず、大復活する可能性が出てきた。

新庄監督も再登場を熱望していた。本拠地がデザインされた限定ユニホームの着用最終日だった4月21日ロッテ戦後の会見で「マスコミを通して、球団の方にアピールしたいことがあって。このユニホームをビジター用にしたい。なんか(勝てる強さを醸し出す)雰囲気あるんすよね」と猛プッシュ。さすがに青基調のビジター用に取って代わることはできないが、期間限定で「エスコンフィールドを胸にビジターの試合も戦うところも1つのポイント。もう1回、お願いしたい」と懇願していた。

通常のユニホーム以外を着用する場合は月1開催の12球団とNPBの理事会で承認を得る必要があるが、昨季はそうした手順を踏んで指揮官がプロデュースした襟付きのド派手な赤黒ユニホームを敵地で着用した実績もある。球団幹部は「簡単にはいかないけど、選手、ファンの方も含めて良ければ」と機運の高まりも見ながら前向きに検討中。スタートダッシュを支えた縁起物が、8年ぶりのリーグ優勝と日本一奪回へ向けても大事なシーズン中盤に帰ってくるかもしれない。【木下大輔】