<阪神1−3広島>◇8日◇甲子園

今年もコイキラーだ! 阪神大竹耕太郎投手(28)が、得意の広島打線に立ちはだかった。先発で6回4安打1失点、7奪三振の粘投。広島戦は通算8試合で無傷の6勝0敗と不敗神話を継続した。岡田監督が「広島も嫌がってるしな」とローテを変えてあえてぶつけた一戦に、しっかり結果で応えた。

今季初対戦は、2回まで緩い変化球を効果的に使って無安打。だが、3回1死、広島中村健に121キロのチェンジアップで左翼に大きな飛球を上げられた。フェンス最上部に当たってそのままスタンドに入り、不運な先制点を与えた。広島戦はプロ初被弾だった。

やられたらやり返す。5回1死での中村健との再戦。2球で追い込むと、4球目に選んだのはスタンドに運ばれたチェンジアップだった。「やられた球種でやり返したというのが大きい。サインは違ったんすけど、自分で打たれたボールを選びました」。外角への117キロで空を切らせた。

「あれで抑えられたので、チェンジアップに対して変な恐怖心もない状態でまた来週上がれる。打たれたボールを消さないことはすごく大事にしています」。打線の援護に恵まれず白星はならなかったが、次戦も見据えた投球が光った。

岡田監督は「あそこまで投げたら先発としては十分やけどな」と評価した。2週間後、21日からの広島3連戦(マツダスタジアム)で、再びマウンドに上がる可能性は十分。今度は敵地でもキラーぶりを発揮する。【村松万里子】