夏への前哨戦が始まる。春季高校野球秋田県大会が10日に開幕。昨秋県王者の金足農は11日に登場し、大館鳳鳴と対戦する。同校OBのオリックス吉田輝星投手(23)の弟で、エース右腕の吉田大輝投手(2年)は5月に入ってからの練習試合で最速145キロをマーク。2季連続優勝へ、剛腕を振る。

吉田大は、昨秋の東北大会準々決勝の学法石川戦で、1−2で迎えた7回途中から登板し、4安打1失点。「エースとして絶対抑えなきゃいけないと思っていたが打たれて点を取られてしまった」。自身の弱さと、1イニング、1球の重みを再確認した。この冬はウエートトレーニングに注力し、昨秋の約79キロから5、6キロ増量。体は一回り大きくなった。「去年は先輩たちが助けてくれた。今年は自分が引っ張っていく」とエースの自覚を語る。兄と同じ甲子園のマウンドに立つため、まずは春、「エースとして」先輩たちに恩返しをする。