◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク1―3中日(16日、タマスタ筑後)

 ソフトバンクのドラフト5位ルーキー、沢柳亮太郎投手(24)=ロキテクノ富山=が1軍昇格に近づく好投を続けている。

 8回から3番手で登場し、2イニングで23球を投げ1安打無失点に抑えた。プロ入り後、複数イニングを投げるのは初めて。「(首脳陣から)『2イニング投げられるかどうかを試したい』と言われた。2イニング目の方が良かったぐらいだった」と充実した表情を見せた。

 8回、先頭のビシエドに内野安打を許したが、続く上林を一併殺。9回2死では樋口は149キロの真っすぐで空振り三振に仕留めた。「最後の打者ぐらいから、感覚が良くなってきたので良かった」と語った。松山2軍監督は「抑えてくれるんじゃないかっていう期待がある。最後の球は良かった。あれぐらいの球なら1軍でも通用する」とうなった。

 対外試合は5試合連続無失点と好調で、7日の関西独立リーグとの交流戦では自己最速を3キロ更新する154キロをマークした。「社会人時代は仕事ですごい疲れていた。野球に専念できているのが一番大きい。食事も自分でつくってないし、睡眠も取れている。今も野球が好きなのは変わらないし(野球に)打ち込めている状況なので、天国みたいな場所にいるよう」と喜んだ。

 野球に専念できる環境も影響し、体重は5キロ増えて93キロになった。「社会人時代だったら147キロぐらいの感じで投げているのが150、151キロぐらい出ている」と手応えを口にした。ファームでの好投を継続した先に見据えるのは1軍マウンドしかない。「信頼を積み重ねていった先に、1軍に上がれると思う。もうやることやるだけ」と前を向いた。(浜口妙華)