◆ソフトバンク2―0ロッテ(2日、ペイペイドーム)

 まずは何といっても先発大関だ。ロッテ打線を相手に7回3安打無失点。最後のマウンドとなった七回は今季チーム初失策が出るなどして1死満塁のピンチを背負ったが、しっかり後続を断って今季初勝利につなげた。

 大関は当初、4日のロッテ戦先発が見込まれていた。しかし、左手指の負傷で登板回避した和田に代わり前倒し登板となったが、意に介さぬ投球で役目を果たした。代役に指名した小久保監督も「見事期待に応えてくれた」とたたえていた。

 そんな大関の好投を呼び込んだのは、初回に連発されたセンター周東の好守だろう。まずは1死から、2番ソトの中前に落ちそうな打球をランニングキャッチ。自慢の俊足を守備で生かすと、続くポランコのライナー性の打球にも勢いよく前進して地面すれすれでノーバウンドキャッチした。

 この二つの「美守」が、登板日が変更しただけでなく本拠地初戦という重圧の中で今季初登板を迎えた大関をどれほど楽にしただろうか。周東でなければ失点に直結していたかもしれない打球だった。大関にとっても、チームにとっても非常に価値あるプレーだった。

 試合後、周東は「誰でも捕れますよ」と謙遜していたが、にんまりもしていた。この日、早くも今季3盗塁目を決めた1番周東も心強いが、中堅手周東も本当に頼りになる存在だ。(石田泰隆)