◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク4―5広島(30日、タマスタ筑後)

 ソフトバンクの育成3年目、三浦瑞樹投手(24)が先発した。公式戦で自身最長となる8回108球を投げて5安打4失点と粘投した。

 初回は球が高めに浮き、ボール先行が続いた。四球で走者を出したが、何とか後続を切って無失点。2回からは修正し、ストライク先行の投球を続けた。「(初回は)足場を気にしすぎて締まった。2回からは自分が投げやすいように意識することができた」と振り返った。

 しかし、2点リードの5回に安打と味方失策で無死一、二塁となり、広島8番の仲田に左中間へ二塁打を浴び2点を許した。さらに6回には2死二塁から6番中村健にフルカウントから真っすぐを左翼席へ運ばれて逆転2ランとされた。「(2ストライクと追い込みながら)3ボールにしたことが反省」と悔やんだ。

 7回を終えて球数は88。当初はここで交代する予定だったが「もう一回行きたい」と直訴。「絶対点数を取られずに帰ってこい」とベンチから送り出された8回は、先頭打者に四球を出したものの、2者連続空振り三振と中飛に抑え、約束を守った。最速は144キロだった。

 松山2軍監督は「丁寧にボールを低めに投げて、ゴロの打球も多かったという意味では良かった」と評価した上で「ただ、勝負どころでの一球。詰めの甘さというか、勝負には最後の詰めが大事。1軍ならば、もっと苦しい場面が出てくるし、そこで粘れる投手になってほしい」と注文を付けた。

 今季、ウエスタン・リーグでは4試合に登板し防御率1・08。周囲からは、11試合に登板し防御率2・60を残した一昨年のルーキーイヤーのように安定していると評価されている。「次も自分の投球をしていく」と左腕。苦しい場面を乗り越えながら、支配下への階段を上がるつもりだ。(浜口妙華)