梅雨や台風など大雨の時期を前に、県が、緊急時の対応を確認しました。
訓練は、県内全域に大雨洪水警報が発表され、16の川が氾濫した想定で行われ、河川やダムなどを管轄する県や自治体の職員などおよそ120人が参加しました。
県が管理する585の川のうち河川課では84の川の水位をリアルタイムで監視しています。
川の水位が上がった時に警報を発令するシステムを2024年度新しくしたことからその運用方法なども確認しました。
県河川課 山口政義さん
「大分県内で甚大な被害をもたらした令和2年7月豪雨や去年の梅雨前線豪雨のように近年雨の降り方や量、回数がかなり増加している。それに伴い災害も頻発化、激甚化している状況」
これから集中豪雨や台風など水害が起こりやすい時期を迎えます。
これまでとは意識を変え、いまできる備えとは。
県の担当者の話にもあったように、近年、大雨による災害が激甚化しています。
2023年夏に北部・西部を中心に大雨が降り、山国川が氾濫したことも記憶に新しいと思います。
それではなぜ大雨が増えているのかをみていきます。
気象庁はその理由として気温の上昇で大気中に含む水蒸気の量が増加するため大雨が降りやすくなっているとしています。
降水量の増加はデータにも現れています。
1時間あたりの降水量が50mmを超えた回数をグラフにしたものです。
ここ10年間では、統計を取り始めた最初の10年間と比べておよそ1.5倍に増加しています。
「これまでは大丈夫だったから」は通用しません。
県河川課の山口さんは「線状降水帯が発生し全国的に大雨による被害が拡大している」と話しています。
では私たちができる備えをしておきましょう。
まずは「洪水ハザードマップ」です。
浸水が想定される区域と緊急避難場所などを表示する地図です。
住んでいる自治体のHPで見られるほか、アプリでハザードマップや防災情報を知ることが出来るものもあります。
紙、パソコン、スマホ、自分の使いやすいものを活用してみてください。
そしてハザードマップを確認したうえで用意してもらいたいのがマイ・タイムラインです。
災害が発生した時に「いつ」「何をするのか」自分が取る行動を時系列でまとめた防災計画のことです。
まず避難先や防災バッグの中身など基本的な逃げ方を考えます。
次に、異なる状況を想定し複数の逃げ方を考えて下さい。
もし、夜だったら?もし休日だったら?様々なパターンでシミュレーションすることが大切です。
さらに、洪水以外の災害も考慮して複数の逃げ方を考えておいてください。
例えば「土砂災害が起きたら?」などです。
どの想定でも「自分ごと」として考えることが重要です。
県のHPでマイタイムラインの紙をダウンロードして私も記入してみました。
災害の心構えを高める警戒レベル1では「天気予報を確認」します。
警戒レベル2では防災バッグをリビングに置いておくなどです。
また防災バッグに入れておくものを書く欄もあります。
大雨の時期を迎える前に私たちも意識を変えて、安心できる備えをしておきましょう。