救急要請が多い平日の日中の転院搬送に特化した「日勤救急隊」の運用が5月1日から高松市消防局で始まりました。香川県内で初めての導入です。

高松市南消防署で行われた発隊式には、市消防局の石尾浩昭局長や日勤救急隊の隊員などが参加し、伏見忠隊長が、「ひっ迫する救急情勢の改善を図るとともに、市民の大切な命を守り抜きます」と決意表明しました。

(中村香月記者)
「救急需要に対する取り組みの一環として導入された日勤救急隊では、平日の日中の転院搬送に特化して活動を行います」

「日勤救急隊」は、平日の日中に緊急度が低いと判断された病院の転院搬送に特化して対応するもので、24時間対応している通常の救急隊がより緊急度の高い事案に、迅速に対応できるようにします。

背景にあるのが高齢化などによる救急車の出動件数の増加。市消防局によりますと、2023年、管内での出動件数は約2万7000件で、2年連続で過去最多を更新しました。このうち、転院搬送は約3000件と出動件数の約1割を占めていて、平日日中の搬送が約1800件でした。

市消防局は、日勤救急隊の導入で、平日日中の転院搬送の半分にあたる約900件に対応できると見込んでいます。

(高松市消防局 石尾浩昭局長)
「直近の救急隊がいなければ遠方から駆け付けることになるので、(日勤救急隊が)直近の救急事案に対応できるようになれば」

日勤救急隊の導入は香川県内で初めてで、平日の午前9時から午後4時まで運用されます。