俳優の篠原涼子とお笑いタレントのバカリズムがW主演するフジテレビ系金9ドラマ『イップス』(毎週金曜 後9:00)の第5話(10日放送)に渡部篤郎が出演することが3日、決定した。俳優デビューから数々の作品で物語の要となる役を演じてきた渡部だが、連続ドラマへのゲスト出演は初。法廷画家という職業を演じるのも初。初尽くしの本作で、交通事故により死別した妻の復讐のために殺人を犯す画家役を務める。

 本作は小説を“書けなくなってしまった”おしゃべりなベストセラーミステリー作家・黒羽ミコ(篠原)と、事件を“解けなくなった”自己評価高めのエリート刑事・森野徹(バカリズム)という互いにイップスを抱えた2人が、事件を解決していくミステリーコメディー。絶不調なバディが補い合い、小気味よい会話劇を繰り広げながらコミカルタッチに犯人を追い詰めていく。

 今回渡部が演じる板野恭二(いたの・きょうじ)は、法廷内の様子を描きニュース番組に納品する法廷画家の男。15年前、個展を開くなど画家としてようやく生活できるようになった頃に妻を交通事故で亡くし、それからは思うように絵が描けなくなってしまった。現在は法廷画家として活動しながら、交通事故の犯人を弁護した杉本浩紀(すぎもと・ひろき/田中要次)への復讐の機会を狙っている。

 渡部は『青春の門』(1991年、テレビ東京系)で俳優デビューすると、映画『スワロウテイル』(1996年)、『ケイゾク』(1999年、TBS系)などの話題作で人々の記憶に残る役どころを熱演。その後も映画とテレビドラマ作品双方で活躍し、近年も『外事警察』(2009年、NHK)、『ルパンの娘』シリーズ(2019年ほか、フジテレビ系)、映画『マスカレード・ナイト』(2021年) などさまざまな作品に出演し続けている。篠原涼子とは『なにさまっ!』(1998年、TBS系)以来、約26年ぶりの共演となり、バカリズムとは初共演。今作で初の連ドラゲスト出演を果たす。

 俳優デビューから約33年のキャリアを重ねる渡部が、このゆがんだ愛を持つ役をどのように作り上げるのか。「台本を読みながら役どころのヒントを探した」と明かす、渡部の演技に注目だ。

■渡部篤郎コメント
「俳優人生の中で法廷画家という役は初。初めてではありましたが、台本には演じるためのヒントがしっかりと書かれていたので、その部分を熟読して撮影に臨みました。この作品の面白さは、やはり最初に犯人がわかる倒叙式になっているところだと思います。篠原さんやバカリズムさんがどうやって犯人を追い詰めていくのかは見どころです。そんな篠原さんとは約26年ぶりと随分久しぶりになってしまいましたが、撮影は楽しくさせていただきました。バカリズムさんは普段芸人として一人芝居もされている方なので、お芝居は私よりも慣れているのでは…という完成度でした。今回の役は普通のミステリー作品の犯人像とは少し変わったパターンになっていると思いますので、楽しみにしていただけたらうれしいです」