BTSをはじめとするアイドルから、映画『パラサイト』のオスカー受賞、そしてNetflixドラマ『イカゲーム』のグローバルヒット……などなど、息をつく間もなく次々と素晴らしいコンテンツ、そしてそれに出演する魅力的な俳優たちが誕生している韓国のエンターテインメント界。きっと大人世代の皆様も、触れることでトキメク気持ちが大渋滞!

今月ご紹介するのは、今月は、自分的に最推しと言っても過言では無い、三白眼キングのソン・ソックです!

アメリカ/カナダ生活を経て、遅めの俳優デビュー

ソン・ソックは1983年2月7日生まれの現在41歳。B型。身長179cm。中学生の時に、アメリカに留学し、シカゴの美術大学に進学。22歳の時に兵役のため韓国に戻ります。兵役時代にはイラク派遣兵として6ヶ月従軍。除隊後、カナダに渡り俳優としてのキャリアをスタートさせますが作品に恵まれず、長い下積み時代を過ごした後、2017年 Netflixドラマ『センス 8』に抜擢され、ようやくメジャー作品へ出演するようになります。

2018年 日本のドラマのリメイクでもある『マザー〜無償の愛〜』で狂暴性と繊細さが共存するモラハラ男を演じ、注目を集めるようになりました。更に、再び日本のドラマのリメイク『最高の離婚〜Sweet Love〜』で、綾野剛演じた、魔性のダメ夫役を演じ、『マザー〜無償の愛〜』とは、全く違う、優柔不断で女に緩いのに、ほおっておけない可愛らしい一面を披露し、着々とキャリアを固めていきました。

2019年 Netflixドラマ『サバイバー: 60日間の大統領』で、チ・ジニ演じる理系のオドオドした大統領代理をサポートする、正義感に溢れる秘書官を演じグローバルな知名度を高めていきます。

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39歳にして大大大ブレイク !! ロマンス要素ゼロでもセクシー

そして2022年、ソン・ソックが満を持して遅咲きの大ブレイクを果たします。

先ず、名作と謳われるドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』の脚本家パク・ヘヨン作家の4年ぶりの作品ということで注目を集めていたドラマ『私の解放日誌』に出演します。ソウルまで4時間かかる地方都市で実家暮らしをしている3兄妹は、仕事・恋愛・自分自身と様々な部分で不満を抱えていました。そんな中、素性不明の無口な怪しい中年男、クさん(ソン・ソック)が父親の農業手伝いとして住み込みで働くようになり、3兄妹の人生にジワジワと影響を与えていくようになります。

現代社会を生きるうえで対面する理不尽さや息苦しさをどのように乗り越え、どのように自分自身を受け入れていくかをテーマに展開するこのドラマは、様々なエピソードにおいて自分にも刺さる部分があり、見ていくうちにセラピーを受けているような気分になる、正に“解放”に導いてくれる物語です。

私の涙を何度も搾り取った名作『マイ・ディア・ミスター』同様、珠玉の台詞の応酬で綴られる作品の中、ほぼ語ることなく無口な怪しい男として存在していたソン・ソック。人生を諦め、惰性で生きていた彼が、徐々に変わっていく様子を鮮やかに細やかに演じ、16話見終わる頃には頭の中がソン・ソックで占領されておりました。

——キム・ジウォン演じる末娘のミジョンとソンソック演じるク氏の独特な関係性にも注目です。
Netflixシリーズ『私の解放日誌』独占配信中

——作品中ずっと目が悪くてダルそうなソン・ソックがめちゃくちゃ癖になります。
Netflixシリーズ『私の解放日誌』独占配信中

また俳優マ・ドンソク主演の人気シリーズ『犯罪都市』の続編『犯罪都市 THE ROUNDUP』でサイコパス凶悪犯役を演じました。

マブリーことマ・ドンソク演じる、横暴で雑だけど心根の優しい怪力刑事マ・ソクトが、犯罪や暴力がはびこる現代の都市を舞台に、悪人を退治していく単純明解ながらスピード感とキレキレアクションの応酬で大人気のシリーズです。

ソン・ソックはこの作品で海外に潜伏している凶悪犯、カン・ヘサンを演じました『マザー〜無償の愛〜』のモラハラ男ソックも相当怖かったけど、この映画の犯罪者ソックも同じくらいの怖さで最高でした(褒めてます)!

体重を10キロ増量させて撮影に臨んだというソン・ソックの意気込みで、重量級マブリーとのアクションシーンは見ているだけでドスドスと腹に響く重厚感!この映画はソン・ソックの頑張りもあり、韓国で観客動員数1200万人を記録するほどの大ヒット作になりました。

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そして、更にディズニープラスのドラマ『カジノ』に出演。韓国の大物俳優チェ・ミンシクの25年ぶりになるドラマ復帰作として注目を集めました。

フィリピンのカジノ王として金も名誉も手にしたチェ・ミンシク演じるチャ・ムシクの栄枯盛衰を描く、非常に見応えのあるストーリーです。ソン・ソックは、そんなチャ・ムシクの裏の仕事に犯罪の臭いを感じ、執拗に追跡する刑事オ・スンフンを演じました。オール・フィリピンロケで行われた撮影で、ネイティブ級の英語で台詞を操るソン・ソックに胸がキュン×10000くらい躍ねること間違いありません。

——フィリピンの警察官との交流が泣けるんです……。
『カジノ』ディズニープラス スターで独占配信中
© 2024 Disney and its related entities

——本人曰く「一番、素の自分に近い役」だったという『カジノ』のオ・スンフン刑事役。
『カジノ』ディズニープラス スターで独占配信中
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強面なイメージだけじゃない! 甘かったり軽かったりするキャラも魅力的

韓国俳優はスッとした切れ長で三白眼の人が多く、自分も大大大好物なのですが、その中でもソン・ソックの三白眼は最高オブ最高なのです!

あの三白眼で上目遣いで見られたら理性もフッ飛びます!

ただ、強面キャラが浸透しすぎたソン・ソックは恋愛ものの作品への出演がとても少なく、恋愛要素が含まれていた『私の解放日記』でも、いわゆるラブシーンというものは見せてもらうことができませんでした。

ちょっと甘口ソックも見てみたいな〜と思っていた自分のようなファンの要求(欲求?)を聞きつけたのでしょうか。

映画『恋愛の抜けたロマンス』では、キャリアに悩む編集者役を演じ、めちゃめちゃ濃厚なラブシーンを披露してくれました。ちょっと濃すぎて真正面から見れないくらいセクシーでしたが、この映画で、上目遣いで甘えてみたり、褒められてヘラヘラしたり、いわゆる普通の男性を演じたソン・ソックは、また違った危険度に満ちていて、こちらもこちらでたまらんインパクトでした。

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——短くてサラッと見れる軽めの恋愛映画なので、ソン・ソック初心者におススメです!

以前、チョン・ヘインの回でご紹介したNetflixドラマ『D.P. -脱走兵追跡官-』ではノリが軽めな憲兵隊長補佐官を演じ、また違った一面を披露してくれました。

Netflixドラマ『殺人者のパラドックス』では、渋みに溢れた一匹狼刑事役を演じ、これまたソン・ソック大好きな人間には溜まらないエッセンスに満ち溢れた役作りで、たっぷり楽しませていただきました。風船ガムソックの攻撃力はヤバかったです。

——このヒゲ×風船ガムソックが本当にヤバいんです〜!
Netflixシリーズ『殺人者のパラドックス』独占配信中

強面キャラから、ノリが軽いキャラまで、どんな役でも卒なく個性的に仕上げちゃう高い演技スキルで、出演オファーが続くソン・ソックの勢いはまだ止まりそうもありません。

街で偶然会ったファンが写真撮影をせがめば、動画まで一緒に撮ってくれちゃうほどのサービス精神に溢れた41歳男子は、今のところ独身! 今のところ熱愛説無し! ということで、推しがいのある韓男子であること間違いありません。