「一人旅最高?他人(友人、恋人、家族)と行く旅行楽しんでます?」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。一人旅が好きで、世界のあちこちを旅して回っているトピ主さん。自分は人と一緒に旅行ができない性格だと思っているものの、友人や家族、特に恋人と一緒に旅を楽しんでいる人を見かけると、「すごく羨ましいな」と感じてしまうそうです。誰かと一緒に旅をする人は、旅行中も常に相手を気にかけ、自分の思いは我慢しているのでしょうか、と尋ねています。

投稿によれば、トピ主さんは10年ほど前に、当時の彼氏と東南アジアを旅行したことがあるのだとか。ところが、彼氏と四六時中、一緒にいたため、だんだんイライラしてきたり、自由がないことにフラストレーションを感じたりして大げんかとなり、帰国後すぐに別れてしまったそうです。

トピ主さんに限らず、旅先で同行者と険悪なムードになった経験がある人は、少なからずいるように思います。1990年代には「成田離婚」なんて言葉も流行したほどです。

「朝から晩まで一緒にいなければならないから」ということ以外にも、旅先でけんかになりやすい理由はいくつかあると思います。まず一つに、移動疲れ、時差ボケ、食事の違いなどによって心身のコンディションが低下するために、イライラしたり、ストレスを感じたりしやすい、ということが考えられます。

また、旅の仲間は一蓮托生、万が一の時に助け合う関係でもあるので、警戒心からお互いの行動に気を使う時間が長くなって精神的に疲れる、といった側面もあるように思います。言葉が通じない国や治安が良くない場所であればなおさら、トラブル回避のために単独行動は避けよう、となりますよね。

さらに、「旅先の環境は脳への刺激が多い」ということも関係しているように思います。今まで見たことがないような場所を巡っているときや、憧れの場所を訪れたときなどには、人は興奮や感動でドーパミンがたくさん放出される状態になりやすいです。「今この瞬間を思いきり楽しみたい!」という気持ちが盛り上がりすぎて、他人に気を使う心の余裕がなくなってしまう、といった背景もあるのでしょう。