人気アーティストと考える「洒落顔」の正解【笹本恭平さん編】vol.2

ファッション同様にビューティも、雑誌「オトナミューズ」が創刊から掲げてきたのは、“シンプルだけど洒落てるメイク”。10年経ってもそのテーマは不滅ですが、シンプルの定義や何がおしゃれ感を作るのかは、変化しているはずです。そこで笹本恭平さんに、2024年流の「大人の洒落顔」を提案してもらいました。

ベースのレイヤードとアイシャドウ使いが決め手
笹本的、ネオコンサバな洒落顔の作り方

ここからは笹本メソッド・実践編!  ネオコンサバの王道ともいえる、こちらのヨンアさんメイクのハウトゥを徹底解説してもらいました。特に8アイテムを重ねるベース作りは必見!

シャツ¥24,200(リノ/グッドスタンディング)、パンツはスタイリスト私物

コンサバなのにエッジー、そんな新ジャンルを切り開いてきた笹本さんが大人の洒落顔に一番必要だと思うのは、流行りの要素をいかに自分の顔になじませるか。「アラフォーともなると、ただトレンドを取り入れるだけでは浮いてしまうことも。メイクがその人に溶け込んでいないと洒落て見えないんです。例えば目の下を強調するアイラインのように、キャッチーだけど普段の自分とは遠いものにトライするときほど、とにかくボカす!  やり続けるとどんな要素も不思議と似合ってきて、垢抜けた顔になります」

【Base Make-up】
適材適所のアイテム選びがハイクオリティ肌を生む

「ベースはツヤピンク一択!  血色感も肌のフレッシュ感も変わります。ファンデはカバー力がありつつほんのりツヤめくリキッドを。目の下の広い面をファンデで整えておくとクリーンなイメージに。さらにハイライト感覚のコンシーラー、ハイライター……といったように、アイテムをごく少量ずつ使い分けることが、“素肌っぽいのにキレイ”を生むコツです」

〈1〉ピンクトーンのベースとファンデを

まずbのピンク下地を顔全体に薄く伸ばす。さらに頰の逆三角ゾーンを中心にdのファンデをスポンジでタッピングするように塗り、スポンジに残ったぶんで目まわりや小鼻をカバーする。

「誰にでも似合う神ベース」。バイユア セラムフィット ヴェール デイ UV エッセンス 01 SPF50+/PA++++ 40g ¥2,420(Hamee・5/23発売)

「いき過ぎない理想のツヤ!」。ルナソル クラリティフロウリクイド OC02 SPF30/PA++ 30mL ¥6,930(カネボウ化粧品)

〈2〉ハイライト級のコンシーラーでアラ飛ばし

リキッドとペンシル、明るいトーンの2種のコンシーラーで気になるアラを飛ばす。目の下のクマにはcを逆三角形状、シミの上にはeをのせたら、指の腹を使って軽くなじませていく。

光を操る。オールアワーズ コンシーラー LN1 15mL ¥5,940(イヴ・サンローラン・ボーテ)

Wエンド。シミにはブラーリングパウダー入りの「コレクト」を。シークレット カモフラージュ ブライト アンド コレクト デュオ 2N ¥5,170(ローラ メルシエ ジャパン)

〈3〉クリームチークをワイドに入れ血色感を仕込む

fの赤みのあるブロンズカラーを頰の広い範囲に横広に入れる(少し鼻にかかるくらい)。さらに、4のお粉の工程の後、fと同じ位置にgの左のパウダーを重ね、立体感と透明感を。

グラムトーンカラーカスタード 04 ¥3,300(THREE)

ポリフォニック ブラッシュ 03 ¥5,390(セルヴォーク)

〈4〉極軽パウダー&ハイライターをポイント使い

崩れやすい目まわり・Tゾーン・小鼻にのみhのパウダーを投入。その後、頰の高い位置・鼻の付け根・唇の山の上・顎先にaのハイライターを点置きし、顔立ちにメリハリを宿していく。

「輝きのスパイスづけに」。ボーム エサンシエル トランスパラン ¥7,040(シャネル)

「白浮き感なし」。アプソリュ エッセンス イン パウダー 15g ¥15,400(ランコム)

笹本恭平さん
ヘア&メイクアップアーティスト。ファッション誌やビューティ誌などで、その人自身や服にさらりとなじむヘアメイクを提案。エッジとコンサバ感を絶妙に同居させた、独自のテイストが評判に。著書に『コンサバメイク革命』(講談社)がある。

photograph:YUYA SHIMAHARA[UM](model), KAZUTERU TAKAHASHI[KONDO STUDIO](still) styling:AKIKO KIZU hair & make-up:KYOHEI SASAMOTO model:YOUN-A text:CHIHIRO HORIE

otona MUSE 2024年5月号より