韓流ドラマやK-POPなどの人気により、韓国のトレンドやカルチャーが日本に輸入されることが多くなりました。ヘアスタイルについても、「ヨシンモリ」「タンバルモリ」など、韓国のアイドルや俳優のトレンドスタイルが日本の雑誌やSNSで紹介されるのをよく見掛けます。

 なぜ韓国風のヘアスタイルが日本で流行しているのでしょうか。日本のヘアスタイルとは何が違うのでしょうか。要因について、美容師の原木佳祐さんに聞きました。

日本とは正反対のスタイルが新鮮だった可能性も

Q.日本でも「ヨシンモリ」「タンバルモリ」などが有名になりましたが、韓国のヘアスタイルの特徴について教えてください。

原木さん「『ヨシンモリ』は日本語に訳すと『女神ヘア』、つまり女神のように華やかでエレガントなスタイルですね。トップはふんわりと、大きめの外巻きカールでくびれさせることで、大人っぽくゴージャスな印象になりますね。

『タンバルモリ』は『断髪』という意味で、日本でいうおかっぱのようなショートヘアを現代風にアレンジしたものです。ミニボブや切りっぱなしのボブが日本のイメージと近いのかなと思いますね」

Q.現在、日本で韓国風のヘアスタイルが盛り上がっているのはなぜだと思いますか。日本のヘアスタイルとの違いも含めて、教えてください。

原木さん「K-POPなどのカルチャーの人気があるというのは前提として、日本でトレンドだった『ラフっぽさ』や『ルーズさ』というイメージとは正反対のスタイルで、日本人にとって非常に新鮮だったというのも大きいのではないでしょうか。

韓国のヘアスタイルは、どちらかというとかわいさ(キュートさ)よりも美しさの印象が強いことが特徴です。ガーリーな印象にしたいときは曲線を持たせ、とにかく甘さがあってかわいく振り切る日本に対して、韓国では直線の要素が強いキレイめなイメージでヘアスタイルをアレンジしています。

そういったデザインの切り口の違いもあって、良い意味でギャップが大きかったことも人気に直結していると感じています」

Q.これから人気が出そうな韓国風のヘアスタイルがあれば、ぜひ教えてください。

原木さん「あくまで現段階の予測になってしまいますが、顔回りや毛先にほどよくレイヤーを入れた、動きのあるスタイルが人気になりそうですね。

レイヤーというと、ウルフカットのようなメンズスタイルの印象があるかもしれませんが、そこまで極端なものではなく、タンバルモリにレイヤーを組み込んだり、レイヤーで軽くした場所にワンカールを入れて、自然な女性らしい雰囲気に仕上げたりするスタイルが人気になりそうです。

先ほど、ヨシンモリは大きなカールが特徴と言いましたが、今後のトレンドはカール感はありつつも、よりナチュラルなものにシフトしていく流れになりそうですね。また、メンズはジェンダーレスな印象のマッシュや、サラサラのミディアムヘアーなどが、引き続き盛り上がりを見せていますよ」

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 お隣の国ではあるけれど、日本とはまた違うトレンドがある韓国のヘアスタイル事情。特徴的なカールヘアのヨシンモリは日本でも人気でしたが、最近の韓国のトレンドでは、カールはよりナチュラルな方向にシフトしているのだそうです。どのようなヘアスタイルが人気なのか気になったら、行きつけの美容院でヘアスタイルを相談しながら決めるのも楽しそうですね!