今さら人に聞けないような“音楽の基本”から、制作の裏側や専門テクニックなど“マニアックな知識”までを掘り下げていく『EIGHT-JAM』。

4月28日(日)の同番組では大反響の「宇多田ヒカル特集」完結編が放送された。

今年デビュー25周年を迎える宇多田ヒカルにロングインタビューを敢行! 楽曲制作などについて貴重な証言が続々と飛び出した。

さらに、スタジオには宇多田を敬愛する☆Taku Takahashi、いしわたり淳治、tofubeats、吉澤嘉代子が登場。プロ目線で宇多田のすごさを紐解いていく。

番組で、2018年リリースの“名ラブライブ”『初恋』について「ひたすらに“あなたが好き”という思いを伝えるフレーズの引き出しの多さ、表現の角度の多様さがすごいです」(いしわたり)と絶賛するいしわたり。

そこでいしわたりから「日本語で書くことへのこだわりはありますか?」といった、宇多田の作詞術に迫る質問が寄せられた。

これに「(日本語は)自由度がすごく高い」と答える宇多田。「主語がいらない言語なんで、それがすごくおもしろいです」と話す。

また、1998年のデビュー以来、止まることなく大ヒット曲を生み出し続けた宇多田だが、2010年に「人間活動」として音楽活動休止を発表。アーティストではなく、普通の生活を求めてロンドンへ移住し、その間に母との別れや息子の誕生などを経験した。

そして、2016年、およそ6年ぶりに活動を再開。復帰後に発売したアルバム『Fantôme』『初恋』では、「日本語で歌うこと」がテーマだったという。日本語への意識の変化はなぜ生まれたのか?

宇多田は「ロンドンに引っ越してから、日本語を話すことがあまりなくて…」と振り返り、そのときは「文学的なテーマ」で日本語に触れることがほとんどだったとか。

また、母になってからは「私は日本語の童謡をほとんど知らなかったんです。でも、息子には日本語の童謡を潜在的に聴いていてほしい」との想いも。

息子と一緒に日本の童謡を聴いて歌うことが作詞にも大きな影響を与えたようで、「一回リセットされて、雑な日本語がない環境で入ったのがよかったのかな」と明かす。

さらに、『Fantôme』は「母の弔いの作品」とのこと。「母を思ったら、やっぱり私にとっては日本語。そういうのが大きかった」と日本語詞への想いを語った。