[フランクフルト 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は18日、欧州議会の公聴会に出席し、ECBは6月に利下げを実施する可能性を「非常に明確」に示していると指摘、その後の政策決定については未定であることも明確にしていると述べた。

ECBは先週の理事会で6月の利下げを示唆。その後も、原油高、ユーロ安、米利下げ先送り観測にもかかわらず、ECB当局者から6月の利下げを示唆する発言が相次いでいる。

デギンドス氏は「われわれは以下の点を非常に明確にしていると考えている。最近の動向が続けば、6月に金融政策スタンスの制約を減らす用意がある」と発言。

インフレ率が今後数カ月、現在の水準付近で推移し、来年に目標の2%に戻るとのECBの最新見通しを改めて示した。

市場は現在、年内に75ベーシスポイント(bp)の利下げがあると予想。6月の利下げ後に2回の追加利下げを見込んでいることになるが、デギンドス氏は将来の金利見通しには触れなかった。一部の当局者はすでに7月の追加利下げを提案している。

同氏は「一定のリスクがある」とし「賃金、生産性、単位労働コスト、利益率、地政学リスクの行方は、われわれの立場を詳述する際に考慮に入れることが非常に難しい」と述べた。