[マドリード 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのデコス・スペイン中銀総裁は30日、インフレの緩やかな鈍化が予想通りに続けば、ECBは6月に利下げを開始すべきだと述べた。

デコス氏は、今後数四半期、インフレの鈍化が続く見通しだと指摘。ただ、ベース効果で鈍化ペースは昨年より緩やかになるとの見方を示した。

「こうしたインフレ見通しが維持されれば、現在の金融引き締め水準を6月に緩和し始めることが適切だとECB理事会は考えている」と述べた。スペイン中銀の年次報告書で見解を示した。

同氏は、ECBが不確実性のレベルを踏まえ、事前に特定の金利の道筋を確約することなく、今後もデータ次第というアプローチで会合ごとに決定を下すとも述べた。

また、スペイン中銀は、国内銀行のカウンターシクリカル資本バッファー(現在0%)を「プラスの水準」にすることを検討しており、近く発動するかどうか決定事項を発表する予定という。