Shinji Kitamura

[東京 2日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅高の155円半ばで取引されている。午前に一時156円台を回復する場面もあったが、円買い介入への警戒感などから買いは続かず、次第に上値の重い展開となった。

早朝に157円半ばから153円まで一時急落したドルは、155円前半で東京市場の取引が本格化し、仲値公示後に156.28円まで切り返した。短期筋の押し目買いに加え、買い遅れた輸入企業など実需の買いも支えになったという。

しかし、押し目買いが一巡すると、午後にかけてドルは155円台へ再び軟化した。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ為替ストラテジストの植野大作氏は、早朝のドル急落は「(日本政府の円買い)為替介入だった可能性が極めて濃厚」としたうえで「投機筋は直近高値の160円を不用意に試すことが難しくなった。短期的な心理的効果は抜群」だったと指摘している。

米国では3日に雇用統計が発表される。予想を上回れば再びドル買いが強まりかねないだけに、再介入の可能性も含めて市場には緊張感が漂っている。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 155.69/155.71 1.0714/1.0718 166.85/166.89

午前9時現在 155.71/155.74 1.0715/1.0719 166.90/166.91

NY午後5時 154.47/154.50 1.0711/1.0715 165.53/165.59