[モスクワ/ワシントン 6日 ロイター] - ロシア国防省は6日、プーチン大統領の指示で、戦術核兵器の使用練習を含む軍事演習を実施すると発表した。「一部西側当局者の挑発的発言や脅迫に対応」し領土の一体性と主権を守るのが目的と説明した。

演習では、非戦略核戦力の戦闘任務遂行能力を試験する。非戦略核兵器の使用や配備の練習も行う。南部軍管区のミサイル部隊と海軍が参加する。

一方、ロシア外務省は、戦術核兵器の使用練習を含む軍事演習は北大西洋条約機構(NATO)諸国の当局者による敵対的発言の内容を踏まえて検討されるべきと指摘。西側諸国の当局者は「現状をウクライナ危機のさらなる拡大やNATO諸国とロシアの軍事衝突へと意図的に導いている」とした。

また、ウクライナへのフランス軍派遣の可能性に関するマクロン仏大統領の発言について「ロシアとの直接対決に向けた準備とみなされる」としたほか、ウクライナ支援を巡るキャメロン英外相の発言については「ウクライナが英国の兵器を使ってロシア国内を攻撃した場合、ウクライナ国内外の英国の軍事施設や装備が標的になる可能性がある」と警告した。

その上で今回発表した軍事演習が「西側諸国の首都にいる『短気な人々』を落ち着かせることを期待する」とした。

これに対し、米国防総省報道官のパトリック・ライダー空軍少将は同日、ロシアの今回の発表について「無責任な発言」と非難。ただロシアの戦略核戦力の態勢に変化は見られないと述べた。

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