[北京 9日 ロイター] - 中国の孫衛東外務次官は、米国が南シナ海における安全保障上の最大の脅威を生み出していると批判した。ラオスでの会合出席後の次官の談話を外務省が9日発表した。

最近は米国の同盟国であるフィリピンが南シナ海に設けた軍拠点を巡って中国と小競り合いを続けており、米中対立の火種となっている。

こうした中で孫氏は「現時点で南シナ海の安全保障上の最大の試練は地域外からやってきている」と指摘。米国主導の勢力が南シナ海で軍を展開し、海洋紛争をあおり立て、沿岸諸国の正当な権利と利益にダメージを与えていると述べた。

さらに孫氏は、米国が中距離ミサイルを配備する動きがこの地域を軍拡競争の渦に巻き込み、アジア太平洋全体を地政学的対立の影で覆っていると付け加えた。