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[ワシントン/東京/ソウル 28日 ロイター] - 11月の米大統領選で返り咲きを目指すトランプ前大統領の側近が日本と韓国の当局者に対し、日米韓の連携強化に向けたバイデン政権の取り組みをトランプ氏も支持するとの見方を伝えた。関係筋5人が明らかにした。

関係筋によると、トランプ氏の政策顧問らは過去数週間、日韓当局者との対話で、トランプ氏が再選されれば、世界的な緊張緩和に向け、軍事、経済、外交協力を推進する日韓の取り組みを支持すると確約した。

トランプ政権で国家安全保障会議の首席補佐官を務めたフレッド・フライツ氏は今月来日し、秋葉剛男国家安全保障局長ら当局者と会談。「同盟は強固なものとなり、同盟国の利益を守るために緊密に協力しなければならないとトランプ氏が認識していると改めて確約した」と述べた。

フライツ氏は、トランプ氏を代弁しているわけでなく、同氏との過去の経験に基づいた評価とした上で、トランプ氏が再び政権に就けば、米日韓は中国と北朝鮮に対抗するために協力する可能性が高いという認識を示した。

トランプ陣営は前大統領がこうした提案を受け入れるか明らかにしておらず、陣営のシニアアドバイザーは「トランプ氏に代わって外国政府と話をしたり、約束をしたりする権限は誰にもない」と述べた。

トランプ氏側近との最近の会談について説明を受けたアジアの当局者は、政府が会談を真剣に受け止め、トランプ氏の立場を示している可能性が高いとみていると述べた。

韓国外務省は声明で、3カ国の協力は「必要なだけでなく自然」だとし、その取り組みは前政権時代も含め米国内で超党派の支持を得てきたと述べた。