松田一也町長(右)に電動キックボードを贈呈した九州電力送配電佐賀支社の山中保宝鳥栖配電事業所長=基山町役場

 九州電力の子会社九州電力送配電佐賀支社は、基山町に電動キックボード3台を寄贈した。職員は業務で主に公用車を使っており、町は近距離の移動にキックボードを活用することで、温室効果ガスの排出削減や業務の効率化を目指す。

 町は2022年に、温室効果ガス排出量を50年までに実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」を宣言し、公用車に電気自動車(EV)を導入するなど環境に配慮した施策を進めている。同社も脱炭素社会の実現に向けた事業を展開しており、町の取り組みに賛同した。

 寄贈した電動キックボード(高さ1・25メートル、長さ1・22メートル、幅48センチ)は、時速6キロ、15キロ、35キロの3段階でスピードを切り替えられる。道路交通法の改正前の仕様のため運転免許やヘルメットが必要。歩道は走行できない。

 町役場でこのほど贈呈式が開かれ、同社鳥栖配電事業所の山中保宝所長は「施設間や、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の会場までの移動など、いろんな場面で活用してほしい」と述べた。

 松田一也町長は「基山町は地形的にコンパクトな街で、電動キックボードを使うにはもってこいの場所。まずは職員で活用し、一般への貸し出しも今後検討していきたい」と話した。(井手一希)