詩人の伊東静雄(提供写真)

 浪漫派を代表する詩人で、旧制佐賀高校(現在の佐賀大学)出身の伊東静雄(1906〜53年)を顕彰する「第35回伊東静雄賞」の作品を諫早市芸術文化連盟が募集している。対象は現代詩で、8月31日(当日消印有効)まで受け付ける。

 伊東静雄は諫早市出身で、旧制佐賀高−京都帝国大文学部卒。大阪府立住吉中(現住吉高校)の教員になり、後にノーベル化学賞を受賞した下村脩や、第三の新人の小説家庄野潤三らを教えた。第1詩集『わがひとに与ふる哀歌』は、日本近代詩の父と呼ばれた萩原朔太郎に称賛された。

 顕彰委員会の上村紀元委員長は「最近は若い人からも応募が増えつつある。伊東は佐賀と縁が深いので、ぜひ幅広い世代に応募してほしい」と呼びかける。

 応募は未発表に限り、1人1編まで。題名を含めて400字詰め原稿用紙2枚以内。パソコン使用はA4サイズの400字詰め原稿用紙に縦書き2枚以内。欄外か余白に郵便番号、住所、氏名(ふりがな、筆名の場合は本名も)、年齢、性別、職業、電話番号を明記。作品は返却しない。

 伊東静雄賞は1編で、該当作品がない場合は奨励賞2編を選ぶ。11月中旬(予定)に選考し、諫早市芸術文化連盟誌『諫早文化』第20号(2025年4月発行)で受賞作を発表するほか、同年3月30日に諫早市内で表彰式を行う。

 送付先は〒854−0014、長崎県諫早市東小路町10の25、諫早市芸術文化連盟「伊東静雄賞」係。問い合わせは同協会、電話0957(22)1103。(坂本有佐)