「佐賀らしい優しさで迎えてほしい」と話す内田勝也さん(奥)=県庁

 今秋の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(国スポ・全障スポ)の運営をサポートするボランティア「サガンティア」の研修会が、佐賀県内各地で開かれている。応募した延べ約5400人のボランティアは、「する」「見る」と共に掲げた大会テーマ「支える」の主役。本番に向け、研修会でおもてなしの仕方や障害者との接し方などを学んでいる。

 「サガンティア」は、支えるスポーツの新たな時代を佐賀から切り開こうと、“佐賀”と“フロンティア”を組み合わせて名付けた。国スポ・全障スポの開閉会式や全障スポの運営補助、手話や要約筆記など、役割は多岐にわたる。

 11日に県庁で開かれた研修会には74人が参加した。「○○な障がい者の会」会長の内田勝也さんが自身の体験を交えながら障害者への声かけのポイントを紹介し、「佐賀らしい優しさで迎えてほしい」と呼びかけた。イベントの司会などで活躍する黒田彩さんは、座る位置で相手の話しやすさが変わることなどを伝え、「来場者に“佐賀弁”などの言葉のお土産をぜひプレゼントしてほしい」と話した。

 参加した山口久美さん(26)=佐賀市=は「実践的な学びが多かった。普段から勇気を持って障害者に声をかけたい」と語った。初めてボランティアに参加するという大島伸男さん(67)=小城市=は「スポーツは見るのが好きだったが、支える立場として関わることが楽しみ。みんなで一緒に大会をつくり上げていく実感が湧いてきた」と大会を待ちわびていた。 

 研修会は3月中旬から6月中旬まで23回、県内各地で開かれる。(坂本有佐)