虹の松原の上空で、薬剤を散布するヘリコプター=唐津市の「メルキュール佐賀唐津リゾート」屋上から撮影

 林野庁佐賀森林管理署(猪島明久署長)は23日、国の特別名勝に指定されている唐津市の「虹の松原」で、松くい虫の被害を防ぐための薬剤をヘリコプターから散布した。

 マツを枯らす原因となる線虫を運ぶマツノマダラカミキリが羽化する時期に合わせ、毎年薬剤を散布している。午前5時15分ごろからヘリコプターが虹の松原上空を11回飛行し、総面積208ヘクタールのうち約143ヘクタールに散布した。人家や宿泊施設、保育園など建物の周辺に当たる残り約65ヘクタールは、14〜16日に地上から散布した。

 虹の松原の松くい虫の被害木は1992年度の2334本がピークで、22年度は約800本、23年度は約450本だった。(松岡蒼大)