新住職継職法要で、師匠の神田紅さんを招いた記念講談を企画する岡山千晶さん=太良町の円教寺

 人気講談師・神田紅(くれない)さん(72)から講談を学ぶ僧侶が、太良町にいる。神田さんの福岡教室に通う円教寺の岡山千晶さん(34)。父親から住職を引き継ぐことになり、26日の継職法要で師匠の神田さんが記念講談を行う。前座を務める岡山さんは「門徒さんに限らず、多くの人に聞いてほしい」と準備を進めている。

 浄土真宗本願寺派の円教寺の一人娘として父・興至(こおし)さんの後を継ぐ岡山さんは、寺の仕事の傍ら10年ほど前から神田さん主宰の「福岡紅塾」に通う。浄土真宗の宗祖・親鸞の生涯をテーマにした神田さんの創作講談「親鸞」に感銘を受けたのがきっかけで、現在はアマチュアながら「金印亭紅水晶(きんいんていべにすいしょう)」の高座名で活動している。

 「継職法要を機に、講談に打ち込んでいることを知ってほしいと考えた」と岡山さん。神田さんに打ち明け、出演を依頼したところすぐに快諾してくれた。

 26日は午前に法要があり、記念講談は午後1時から。入場無料。神田さんは古典「南部坂雪の別れ」「黒田節の由来」の2席を名調子で披露し、新住職の就任を祝う。岡山さんは、講談に打ち込むきっかけとなった「親鸞」を演じる。問い合わせは円教寺、電話0954(67)0393。(市原康史)