園児代表も献花した伊万里市戦没者追悼式=市民センター

 コロナ禍や荒天での中止が続いていた伊万里市戦没者追悼式が、5年ぶりに市民センターで開催されました。参列した遺族らが全員で黙とうをささげ、各町の遺族会会長らが祭壇に献花を行い、先のアジア太平洋戦争などで亡くなった市出身者2719人の英霊の冥福を祈りました。

 終戦から79年を迎え、追悼式参列者の中心となる市遺族連合会の平均年齢は82歳を越えました。高齢化で戦争の記憶が途切れることが危惧されています。2017年には英霊の顕彰と慰霊、恒久平和という遺族会の意志を次世代に受け継いでいくべく、県遺族会青年部が発足。遺族の戦中戦後の体験を後世に伝える「平和の語り部」活動が強化されています。

 戦没者のためにも、決して過去の悲惨な体験を風化させてはならないと感じさせる式典となりました。(地域リポーター・中尾良樹=伊万里市山代町)