風の館でお気に入りの作品の展示会を開いた大塚哲郎さん

 みやき町の大塚哲郎さん(70)は、30代後半から集めてきた秘蔵の絵画や陶器のコレクションを、「皆さんに見ていただきたい」と町内の「風の館」で展示しました。

 大塚さんは、仕事に忙殺される毎日に「何か心安らぐものが欲しい」と、当時住んでいた東京の自宅近くの画廊に立ち寄ったのを機に絵画と出合い、オークションやデパート、画廊の展示会などに足を運び、「お気に入り」の数を増やしてきました。

 転勤先の嬉野では、陶器に漆を塗り、金箔(きんぱく)を貼る釉裏金彩(ゆうりきんさい)の名手で県重要無形文化財に認定された故小野珀子さんの作品に出合いました。「作家を知って親近感が湧き、見ていて楽しく、技術力の高さにエネルギーを感じます」と花器や香炉、ぐい飲みなど、お気に入りに囲まれ至福の時を過ごしています。(地域リポーター・橋本美雪=みやき町)