宮原明幸支部長(左)から感謝状を受け取った髙山昭彦館長(右)=佐賀市の春日北公民館

 日本野鳥の会佐賀県支部(宮原明幸支部長)は25日、ツバメの巣を落とさずに見守っている佐賀市の春日北公民館に感謝状を贈った。同公民館はカラスよけやふん受けを設置して、ツバメの子育てを応援している。

 3年前から軒先にツバメが巣を作るようになったが、昨年はひながすべてカラスに襲われてしまったため、今年はカラスよけの網を張った。髙山昭彦館長は「縁起物のツバメを大事にしたいと見守ってきた。利用者も子育ての様子を見て笑顔になる。来年も来てほしい」と話した。

 宮原支部長によると、県内ではツバメの餌となる虫が農薬の影響で激減。カラスの食害が目立つほか、ふんが不衛生だとして巣を落とす人も多く、個体数は減っているという。

 日本野鳥の会は2019年度からツバメを見守る団体に感謝状を贈っており、本年度は18都道府県の24団体が対象。県内の団体への贈呈は、昨年度の「道の駅厳木」に続き2例目となる。宮原支部長は「巣を落とさず温かく見守ってくださりありがとうございます」と感謝し、「ツバメの子育てを応援する輪を広げたい」と語った。(秋根紗香)