大型連休後半の3、4日、埼玉県さいたま市北区の市民の森・見沼グリーンセンターで「国際友好フェア2024」が開かれた。さいたま観光国際協会主催で、「花と緑の祭典」の一環。天候にも恵まれ大勢の市民でにぎわった。

 同フェアは、市民と外国人市民の異文化交流と互いの理解を深める目的で開催。20年以上続いている。26の国と地域から約40団体が参加した会場には、世界各国料理や工芸雑貨などを販売するテントのほか国際交流活動を紹介するコーナーも。太陽が照りつける中、来場者はカレーやかき氷のテントに列を作り、フライドポテトを頬張る外国人の姿もあった。

 大和田から来た岩沢守晃さん(87)はインドネシア雑貨のテントでフクロウのキーホルダーを買った。「近いので毎年来ている。一回りして焼きそばを買って帰るのが定番」と、満足そう。初めて参加したという西岡浩さん(72)は東京と浦和から家族4人で来た。「盆栽祭りに来たらこのイベントがやっていた。今は高くて海外旅行は難しいが、ここなら現地より安い」と、鮮やかな色彩のケニアコースターを買い求めた。

 特設ステージでは2日間で19組約160人がパフォーマンス。アジアやハワイ、中東の民族舞踊やゴスペルなどが披露された。3日はサンバやポリネシアンダンスに、満席の観客が沸いた。最前列でリズムを取っていた小学1年の女の子は「音楽が楽しくて体が動いちゃう」。フラダンス好きの奥さんのためにステージ動画を撮っていた市内の会社員(56)は「初めて来たが、国際色豊かなステージで、いろいろな国の文化を知ることができる」と喜んだ。

 ステージ裏では20人ほどのボランティアが出場者への声かけや誘導に汗を流した。ステージを担当する星野裕昭さん(69)は「いかにボランティアが動くか考えるのがやりがい。無事に終えた達成感に、また来年もと思う」とほほ笑んだ。

 実行委員会によると、国内外の学生を含む120人前後がボランティアで参加したという。委員の一人は「本当にありがたい。みんな楽しみながら支えてくれてうれしい。これからもボランティアと共に楽しめるイベントにしていきたい」と語っていた。