安倍晋三元首相銃撃事件から2年となる7月8日について、奈良市の仲川げん市長は27日の定例会見で、現場の近鉄大和西大寺駅前に市として献花台を設けないと述べる一方、昨年のように有志らが設置する場合は「(道路管理者として)許可したい」と理解を示した。また、献花台の有無にかかわらず、慰霊で多くの人が現場を訪れることが予想されるため、周辺の巡回などを行う考えも明らかにした。

今年は7月8日が月曜にあたり、土日の6、7日にも来訪者が見込まれている。昨年の命日には自民党議員ら有志が現場付近に献花台を設置したが、手製銃のような不審物を持った男が現れ周辺が混乱したことから、仲川氏は「最大限、注意を払いたい」とした。さらに「積極的に献花台を設置してほしいわけではないが、設置してはいけないというつもりもない。昨年と同じであれば(設置への)許可は出す」と述べた。

事件については「大きなインパクトがあり歴史が変わった瞬間と言ってもいい事件だった」と振り返り、「世界中から人が集まるまちで想像を絶する事件が起きたことは、今も残念でならない」と語った。