5月9日告示、5月26日投開票の静岡県知事選について、静岡市の難波喬司市長は4月30日の定例会見で「現時点で特定候補を応援、支援する考えはない」と明言を避けました。

静岡県知事選をめぐっては、元総務省の官僚で静岡県の副知事も務めた大村慎一さん、元衆議院議員で前浜松市長の鈴木康友さん、共産党県委員長の森大介さんが出馬を表明していて、すでに自民党県連・JA中央会などが大村さんの推薦を、立憲民主党県連・国民民主党県連・連合静岡・県議会の第2会派ふじのくに県民クラブが鈴木さんの推薦・支援を決めていて、与野党対立の構図となっています。

明言を避けた理由について難波市長は「静岡市長としての立場で公表することで、地域間の分断と捉えられる可能性があり、連携が損なわれることを防ぐため」とコメントしています。

その上で、自身が求める新たな知事像について「反対を唱えるだけではなく、物事を前に進めることができる方」「各市長の話をしっかり聞ける、実務型・協調型のリーダー」などが理想と話しました。

静岡県知事と静岡市長の関係をめぐっては、2022年の台風15号で静岡市内に大きな被害が出た際、当時の田辺信宏市長と川勝知事が互いの連絡先を知らず、緊急の対応に遅れが出たことから、各所から「連携不足」と厳しい指摘がありました。

立候補予定者の連絡先を知っているか記者から尋ねられると難波市長は「(難波市長が副知事時代に)大村さんは総務省にいた時、様々な相談をしていたので携帯番号は交換している。鈴木さんは番号は交換していないが、浜松市長時代によく相談をしていた関係。森さんはよく存じ上げていない。連絡を取りやすいのは大村さんだが、相談しやすい方が知事になってほしいとかはない」と話しました。