ちばフラワーバス(山武市)は1日から、同社の路線バス「海岸線(成東駅〜本須賀〜成東駅)」の車両に「こども運転席」を設けた。本物の運転席の後ろに用意。運転手が使用するハンドルやスイッチ類を備え、走行中、モニターに映し出される前方カメラのリアルタイム映像を見ながら、運転手気分を満喫できる。

 山武市立成東中学校2年生が職場体験で公共交通の利用促進策を考えた際に「バスの運転手と同じ目線でプロの運転を体験できる」ツアーを提案したことがきっかけ。新潟県での先行事例を参考にし、既に導入していたシートベルト付きの座席を改造した。

 ハンドルの向きや高さも本物の運転席と同じになるようにこだわった。実際に運転手が着用する帽子も貸し出している。体験する子どもたちにシートベルトの着用を呼びかけるなど安全対策も徹底する。

 ちばフラワーバスの担当者は「子どもたちにたくさん乗ってもらい、バスに親しみを持ってほしい。将来、運転手になってくれれば」と期待する。

 こども運転席が設置される「海岸線」は平日各9回、土日各8回の運行。点検日などを除いて毎日走る予定。問い合わせは同社営業所(電話)0475(82)2611。