プレミアリーグ第26節延期分が2日に行われ、チェルシーとトテナムが対戦した。


 両チームにとって今シーズンの目標達成に向けて絶対に落とすことができない勝利必須のロンドン・ダービーとなる。暫定9位のチェルシーは欧州コンペティションの出場権獲得を目指しているが、直近は2試合勝利から遠ざかっており、上位勢とのポイント差が拡大している。一方、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内を狙うトッテナムは前節アーセナルとのダービーに敗れ2連敗。2試合消化の多い4位アストン・ヴィラとの勝ち点差は「7」に広がっており、逆転に向けてこれ以上勝ち点を取りこぼすことは許されない状況となった。


 この両チームの前回対戦は昨年11月。その時はチェルシーが数的有利を生かして4−1で快勝したが、2人の退場者を出したトッテナムも果敢に攻め続ける好ゲームを演じた。果たして今シーズン2度目の対戦はどのような展開となるのだろうか。


 最初の決定機は5分のチェルシー。中盤左サイドでコナー・ギャラガーがボールを奪い、ミハイロ・ムドリクがDFラインの背後へスルーパスを送る。抜け出したニコラス・ジャクソンがゴールへ流し込んだが、カバーに入ったミッキー・ファン・デ・フェンがライン際で何とか掻き出した。果敢なハイプレスで優位性を保ち、チャンスの数で上回るチェルシーは24分、ギャラガーの長いFKにトレヴォ・チャロバーがヘディングで合わせ、先制に成功した。


 リードを奪ったチェルシーは32分、右サイドで起点を作ったコール・パルマーが左へ展開し、ムドリクがカットインから右足を振り抜くもシュートは枠外へ。対してなかなかチャンスを作れずにいたトッテナムは38分にセットプレーからチャンスを迎える。敵陣右サイド深くでFKを得ると、ペドロ・ポロのアウトスイングのボールにクリスティアン・ロメロが頭で合わせたが、惜しくも枠を捉えることができなかった。


 45+1分、トッテナムはポロとのパス交換でボックス内右へ抜け出したブレナン・ジョンソンがマイナスへ折り返し、パペ・マタル・サールがダイレクトで合わせる。流れの中で掴んだ最初の決定機だったが、シュートはチャロバーのブロックに阻まれ枠を外れた。前半はこのまま1−0で終了する。


 後半の立ち上がりは拮抗した展開に。ボール保持率で上回るトッテナムは敵陣ハーフスペースやニアゾーンで起点を作り、何度か際どい形を作る。対するチェルシーも速攻からパルマーやノニ・マドゥエケの突破でチャンスを迎える。68分、ジェームズ・マディソンのフリックを受けたソン・フンミンが中央を持ち上がり、ボックス内右へ走り込んだエメルソン・ロイヤルへ展開。しかし、中央への折り返しは味方に合わず、決定機を生かすことができなかった。


 72分、ボックス手前中央でFKを獲得したチェルシーはパルマーが左足で直接ゴールを狙う。このシュートはクロスバーを叩くも、跳ね返ったボールをジャクソンが頭で押し込み、チェルシーが貴重な追加点を奪った。その後はトッテナムが圧力を強めるも、なかなかフィニッシュまで持ち込めない展開が続く。試合はこのまま2−0で終了し、チェルシーが3試合ぶりの白星を手にした。対するトッテナムは痛恨の3連敗となっている。


 次節は5日に行われ、チェルシーはホームでウェストハムと、トッテナムはアウェイでリヴァプールと対戦する。


【スコア】

チェルシー 2−0 トッテナム


【得点者】

1−0 24分 トレヴォ・チャロバー(チェルシー)

2−0 72分 ニコラス・ジャクソン(チェルシー)