ヨーロッパリーグ(EL)準決勝ファーストレグが2日に行われ、マルセイユ(フランス)とアタランタ(イタリア)が対戦した。


 ともにEL初優勝を目指すチーム同士の顔合わせとなった準決勝。ファーストレグをホームで戦うマルセイユはグループBで2位に甘んじたものの、その後はシャフタールとビジャレアルを下し、準々決勝ではベンフィカとのPK戦に及ぶ死闘を制してベスト4へ駒を進めた。対するアタランタはグループDを首位通過すると、ラウンド16で守田英正が所属するスポルティングを撃破。準々決勝では優勝候補筆頭と目されていたリヴァプールを2戦合計3−1で破っている。


 試合は序盤からスコアが動く。11分、アタランタのGKフアン・ムッソのロングフィードを最前線のジャンルカ・スカマッカが頭で落とす。そこからマッテオ・ルッジェーリ、エデルソンと繋ぎ、ボックス内でトゥーン・コープマイネルスの縦パスを引き出したスカマッカが巧みなトラップから右足でゴール左下隅に突き刺し、アウェイチームが先手を取った。


 しかし、ホームの声援を受けるマルセイユもすぐさま反撃。20分、右サイドのショートコーナーから細かくパスを繋ぎ、ボックス手前中央へ展開。ボールを受けたムベンバが右足を振ると、狙い澄ましたシュートが左ポストを叩いてからネットを揺らし、試合を振り出しに戻した。その後は拮抗した展開が続くなか、42分にはマルセイユに決定機が到来。自陣でのボール奪取からカウンターを発動し、アミーヌ・アリのパスを受けたピエール・エメリク・オーバメヤンがフィニッシュに持ち込んだが、シュートは枠の右へ外れた。


 1−1のタイスコアで迎えた後半も両チームがチャンスを作り合う。58分、マルセイユは左からのクロスをボックス内で収めたジョルダン・ヴェレトゥが後方へ落とし、走り込んだジョフレイ・コンドグビアがダイレクトで狙うもシュートは枠の上へ。対するアタランタは63分、途中出場のアデモラ・ルックマンが左からドリブルで持ち込み、最後は巧みな反転から右足を振り抜いたが、このシュートも枠を捉えることができなかった。


 直後の64分、ボックス内左に抜け出したルイス・エンリケの折り返しにオーバメヤンが頭で合わせ、GKが弾いたボールをイスマイラ・サールが押し込んだが、オフサイドの判定で得点は認められず。73分にはアゼディン・ウナヒのミドルシュートがクロスバーを直撃する。90分、アタランタはカウンターからチャンスを創出。右に開いてボールを受けたアレクセイ・ミランチュクがカットインから左足を振り抜いたが、鋭いシュートは惜しくも枠の右へ外れた。


 試合はこのまま1−1で終了。互いにチャンスを作ったものの追加点を奪うことができず、ドローという結果に終わった。決勝進出をかけた運命のセカンドレグは現地時間9日にアタランタの本拠地『アトレティ・アズーリ・ディターリア』で行われる。


【スコア】

マルセイユ 1−1 アタランタ


【得点者】

0−1 11分 ジャンルカ・スカマッカ(アタランタ)

1−1 20分 シャンセル・ムベンバ(マルセイユ)