お笑いコンビ「爆笑問題」太田光(59)が11日、TBSラジオ「パンサー向井の#ふらっと」(月〜木曜前8・30)にゲスト出演し、実は憧れていた昭和の名コメディアンについて語った。

 番組やネタで時事問題を取り上げることが多い太田だが、ついつい話が長くなったり、結論をあえて言わないことがあるという。「その場の雰囲気で、“でもそれってさ…”っていう話で始めちゃうから、見切り発車で始めちゃうからダメなんだよね。でも俺の中では、最後に“続く”があるんだよ。これで終わりじゃなくて、次週に続くって気持ちもちょっとどこかにあって、途中ですよっていう」と明かした。

 さらに「“(話が)着地していない”というのは、その通り。ちゃんと結論づけてないじゃないかと言われるけど。それは短い時間でちゃんと簡潔に要点だけ話しなさいって、みんなに言われるんだけど、それ無理」と笑った。

 パーソナリティーの「パンサー」向井慧から「無理ってなって、その仕事をしないっていう選択肢もあるじゃないですか?」と問われると、太田は「その選択肢はないんですよ。僕には選択権がないんで、仕事を選ぶ…」と、妻で所属事務所の太田光代社長の存在をちらつかせ、笑わせた。

 かつて政治バラエティー番組「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」に出演するなど、政治にも切り込むスタイルを続ける太田。「あの時、迷ってたんだけど、芸人として政治語るのってどうなんだって、かっこ悪さもあるじゃない?俺、どっちかというとスマートな芸人になりたかった」と打ち明けた。

 意外な名前も飛び出した。「俺の目標、植木(等)さんだったから。植木さんのように、ぱーっと出てきて、その場を明るくして、ばっとその場を去るというさ。あれが一番、芸人としてはスマートなんだよ」。笑いと音楽で昭和の芸能史を彩った「クレイジーキャッツ」の故・植木等さんへの敬意を示した。

 過激な発言で騒動になったことも多々ある。「政治家と侃々諤々(かんかんがくがく)やって、あの時はSNSはなかったけど、2ちゃんねるとか始まったころかな。炎上して、右翼が来たり何だりしたわけだよ」と振り返り、「その時に社長が“何であんなこと言うの?”って言うんだけど、“あんたが決めたんじゃないか?”って、チラっと思ってます」と笑っていた。