サッカーのドイツ1部アイントラハト・フランクフルトに所属する元日本代表DF長谷部誠(40)が今季限りで引退することを17日、会見で発表した。

 会見の冒頭で長谷部は「まずは皆さん、今日は来てくれてありがとうございます。私は今季終了後に現役を引退します。なぜ今日これを発表したかというと、ここ最近何度かそのことについて聞かれたので、今ここで皆さんに伝えたかったんです。でも今はまだ全てが終わったわけではありません。今日は皆さんにこれをお伝えして、チームと私が残り1カ月、ブンデスリーガの終盤戦に集中したいと思います。僕たちは6位を何としてでも確保したいですし、来シーズンに国際試合を戦うアイントラハトをソファーの上で見たり、あるいは素晴らしいファンと共に旅をしてスタンドで観戦できればとてもうれしいです。なので、ブンデスリーガの終盤戦に全集中して大きな目標を達成したいです」と話した。

 長谷部と言えば、華やかな経歴が数々あるが、ネットで再燃したのが、代役GKとして奮闘した場面だ。

 ヴォルフスブルク時代の2011年。ホッフェンハイム戦で交代枠を使い切った後に味方GKが退場となり、長谷部が代役GKを務めた。失点は許したものの、精度の高いキックで見事に代役をこなし、話題となったこともあった。常に献身的なプレーをする長谷部ならではのシーンでもあった。

 ネットでは、その際のGKの写真を掲載するファンも多数。X(旧ツイッター)では「伝説的なGKだったなwww」「長谷部GKは外せない」「ボランチ、右サイドバック、センターバックをハイレベルでこなし、あげくにトラブル時にGKまでやってたよな」「パントキックが異常に飛ぶGK長谷部、大好きでした」などの声が集まった。

 静岡県藤枝市出身の長谷部は浦和を経て08年1月にドイツ1部のウォルフスブルクに加入。2季目の08〜09年シーズンにリーグ優勝に貢献し、ニュルンベルクを経て14年6月にEフランクフルトに加入。21〜22年シーズンには欧州リーグ優勝に貢献したが、今季はここまで公式戦の出場が13試合に限られていた。

 06年から代表引退を発表した18年まで日本代表に選ばれ続け、主将としてW杯に3度出場(10年、14年、18年)。主将として出場した代表での試合数は81試合で、日本代表歴代1位。ブンデスリーガの外国人の選手として歴代3位の出場記録を持ち、アジア人の選手としては歴代1位。妻はモデルの佐藤ありさ。