全ホールがパー3のショートコースで男子シニアプロが争う大会「第1回レジェンドカップトーナメント」が15日、千葉市の北谷津ゴルフガーデンで開催された。レギュラーツアー32勝の尾崎直道(67=国際スポーツ振興協会)、米ツアー3勝の丸山茂樹(54=セガサミーホールディングス)らレジェンド15人が出場。熟練の技を披露し、約400人のギャラリーを沸かせた。

 大会は北谷津ゴルフガーデン西コース(670ヤード、パー27)を2度回るストロークプレー方式で争われた。最も長いホールでも103ヤード、最も短いホールは55ヤード。フルショットできないケースがほとんどで中途半端な距離感が求められる。小さなグリーンは硬く速く仕上がり、パーオンは容易ではない。外れれば正確なアプローチで寄せなければいけない。レジェンドたちは悪戦苦闘しながらも随所で熟練の技を披露。野次やジョークも飛び交い、約400人のギャラリーの喝采や笑い声が絶えない和やかな雰囲気の試合になった。

 尾崎直道は「ギャラリーがこんなに入ると思わなかった。ギャラリーと身近な距離でプレーできて面白かった」と笑顔を見せ、丸山茂樹は「90年代に戦った仲間と会うことはなかなかないから楽しかった。ショートコースはためになることが多い。僕も中学くらいまでは毎日のように回っていた」と話した。

 優勝は北谷津ゴルフガーデン所属の21年シニアツアー賞金王・篠崎紀夫(54)。高校卒業後37年間、このコースを回ってきた経験を生かし3アンダーをマークし優勝賞金100万円を獲得した。表彰式で司会を務めるなど大会の運営にもほん走した篠崎は「裏方で結構バタバタして練習もあまりできていなかったけど、このコースの距離感が体にしみこんでいるからね」と胸を張った。

 1970年開業の北谷津ゴルフガーデンはジュニア育成に力を入れており池田勇太、稲見萌寧、吉田優利、西郷真央らを輩出した「ジュニアの聖地」。土屋大陸社長は「ショートコースでこれだけの選手が集まってトーナメントを開くことは画期的。新しいゴルフの楽しみ方を表現できたらゴルフファンが増えると思う」と大会を立ち上げた意義を説明し「同じ形でなくてもいい。いろんなコラボをしながら第2回、第3回と続けたい」と将来の構想を明かした。

 大会の模様はBS無料放送局「BSJapanext」(BS263ch)で29日午後5時から放送される。