現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が29日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第7回目として、当時世界記録だったプロ通算1065盗塁を誇る「世界の盗塁王」こと福本豊氏(76)をゲストに招いて対談を行った。

 落合氏はシーズン106盗塁のプロ野球記録を持つ福本氏に「1シーズンに100盗塁以上した時の感覚ってどんな感覚でした?」と質問した。

 福本氏は「途中で嫌になったいうか。疲れてるのはええねん。ひと晩寝たら治るわみたいな感じで言うから、朝起きてしんどいなと思って球場に行ってユニホームに着替えてアップしたらもうそんな思わへんかったし。走ってるうちに“フクちゃん、いけるで”いこか言うて話してたから。体がよく持ったかな。確かに体重はボッと減った。70キロから68キロくらいになって、夏場になったら66キロか67キロくらいにがばっと痩せた。逆に今度は体が軽くなった。足が軽くなったから走りやすくなった。しんどいけど、そんな長いこと走るのちゃうから、30メートルあって滑ったら25メートル走るか、ないかだからものすごく軽く感じた」と当時を振り返った。

 福本氏は「取材がしんどかったね」と当時の取材について言及。「今日は走れんかった」と記者から質問されたそうだが、「今日はランナーに出てないから走られへんがな。前にランナーおったら走られへんがな」と答えたそうで、笑い交じりに当時のやり取りを明かした。「毎日追いかけられる数字と話(取材)がしんどかった。だから、疲れて風呂入って飯食って寝たら次の日げっそり痩せてきたのはきたけど、大変っていうあれ(実感)はなかったね」と振り返った。