日本代表の新ユニホームがファッションデザイナーの山本耀司氏(80)が手がけるアディダスのブランド「Y―3」とコラボレーションすることが12日、分かった。複数の関係者によると6月6日の26年北中米W杯アジア2次予選ミャンマー戦(ヤンゴン)でのお披露目が有力。今夏のパリ五輪ではU―23日本代表が勝負服として“おしゃれ”に着こなすことになる。

 山本氏は「フランス芸術文化勲章コマンドール」を受章するなど世界的にも著名なデザイナー。04年に日本代表のオフィシャルサプライヤーであるアディダス社とコラボした「Y―3」を立ち上げた。山本氏自身がファンであるという縁からスペインの名門レアル・マドリードのユニホームをデザインした実績も持つ。

 サッカーのユニホームを手がけるのは2例目で、代表ユニホームでは世界初となる。アディダス本社のあるドイツ代表が27年からナイキと8年間の長期契約を締結したばかり。日本を代表するデザイナーとのコラボで日本サッカーを同社のトップブランドへと押し上げ、新規顧客獲得を目指す狙いがあるとみられる。

 サムライブルーは過去、東日本大震災翌年の12年に「結束」をコンセプトにした赤い一本ライン、20年には「日本晴れ」をイメージした空の模様がデザインされたユニホームを着用してきた。山本氏のデザインの根底にあるのは「反骨精神」という。東京五輪で届かなかったメダル獲得への渇望や、アジア杯で惨敗した森保ジャパンへの期待が込められた革新的なユニホームになりそうだ。