子どもを連れて外出となると、想定外のこともよく起こりますね。そこで、「たまひよ」アプリユーザーに、子連れ外出での嬉しかった体験や困った体験についてアンケート調査。
子育てアドバイザーの高祖常子さんに、子連れ外出のポイントを聞いてみました。

もっとも多く寄せられたのは外食時のエピソード

最初にみんなの声からご紹介します。

嬉しかったエピソードは外食に関するものが多いよう

「レストランで誕生日にお願いしたコース料理の食事中に息子が泣き出してしまい…。私と夫は大急ぎで料理をかき込み、デザートは諦めてお会計をお願いしようとしたら、店員さんが『抱っこしてるのでデザート食べてください』と言ってくれた。
お店も決して暇な時間帯じゃなかったのに、店員さんの気持ちがありがたくて嬉しかった」(あとあ)

「産後うつでまともに食事ができなくなってしまって、それでも上のお兄ちゃんと赤ちゃん連れで回転寿司へ行ったら、私がなんとか飲めるオレンジジュースを、何回もお兄ちゃんがドリンクサーバーに取りに行ってくれた」(サラン)

「ランチを予約して行ったら、席にベビーマット、かけ毛布、ぬいぐるみのセットが用意されていた!あたたかい気持ちになりました」(TAMA)

「(セルフサービスのお店で)大人用の器を赤ちゃんが触ってしまい、食べるのも片付けるのも大変だった時、近くに座っていたご婦人が『片付けますよ』と手伝ってくださったことが嬉しかったです」(レオママ)

「バスを降りようとした時に、乗客の女性に『手伝いましょうか』と親切に声をかけてもらったこと。でも、ベビーカーでバスに乗った時に迷惑そうな顔をされたことも…」(はるな)

「今まで子ども連れで外食に行っても嫌な顔をされたことが一度もないことが嬉しいです」(あい)

買い物や旅行、病院などで

「買い物先で袋詰めをしてもらったり、『可愛いね〜』と声をかけてもらったり、食事の際には座敷に通してもらったり、『抱っこしときましょうか』と言ってもらえる。優しい方がたくさんだな〜と感じる」(t2)

「旅行先では部屋で夕食だったのですが、子どもが寝てしまいました。ホテルの方が、小声で大人の料理の説明と準備をしてくださり、また子どもの離乳食は起きそうな時間に持ってきてくれました」(きなこんぐ)

「お店やホテルに泊まった時など、店員さんがすぐ椅子や必要な物の有無を聞いてきてくれたことが嬉しかった」(マチ)

「歯医者で私の診察中、ベビーカーで大泣きした我が子。何度も体を起こしてもらってなだめてもダメで、診察台で抱っこをしていた時、歯科衛生士さんたちが『かわいい〜』と言ったり、なだめてくれたりしました。
その後、会計待ちの時に患者の方に声をかけられたので、怒られるかなと思い、『すみません…』と言うと、『今、何ヶ月?』『頑張って大きくなるんだぞ!』などとあたたかい言葉をかけていただき、周りの優しさに感動しました!」(ちゃそ)

こんな「困った!」「焦った!」エピソードも

「子どもがバスや電車で泣いてしまった時、誰も何も言わないけど『泣き止ませないと…』と焦りました。でも隣の席に座った方が娘にニコニコ声をかけてくださって、すごく嬉しかったです」(ベビシャ)

「フードコートでご飯を食べてた時に、飽きてきた子どもがイスから下りてテーブルの下に入ったので連れ戻したら、何故か買ってないポテトを手に持ってモグモグ…。テーブルの下に落ちてたものを拾って食べてたのです。新米ママだった私は絶叫。子どもあるあるですね…」(ゆし)

子連れ外出のポイントを年齢別にアドバイス【専門家】

いろいろなエピソードが集まりましたね。では最後に、子連れで気持ちよく外出するために気をつけるといい年齢別のポイントを、子育てアドバイザーの高祖常子さんに聞きました。

「嬉しかったエピソードがたくさんで、いいですね。

電車やバス、お店の中で子どもがぐずったり、泣いたりしてしまうこともありますよね。親としてできる限りの対応をしていたら(もちろん、その場では何もできないことも含めて)、いやな顔をされたり、舌打ちされるなどしても、それは、『その方の機嫌が悪い』のだと捉えて気にしすぎないようにしましょう。
今回のエピソードのように、多くの方は、『大変だね』『頑張ってるね』と応援くださっています。

ここからは、お子さんの年齢別にポイントをお伝えしましょう。

乳児の場合は、赤ちゃんも疲れますから、あまり長い時間の外出は避けるといいですね。生後半年を過ぎてある程度、生活のパターンが整ってきたら、お昼寝時間や離乳食の時間を考えつつ、ママ・パパ自身も大変過ぎない時間帯を選んで外出するといいでしょう。

2〜4歳のころは、動きたいし、イヤと自己表現したいし、飽きやすく、じっとしていられる時間が短いと考えましょう。
特に暑いとき、おなかが空いたときはぐずりやすいので、脱ぎ着しやすい服装にしたり、さっと食べられるおやつを用意しておくこともおすすめです。

5〜6歳になれば、お話もだいぶわかるようになりますから、『今日は電車で○○に行くよ』などとどこに行くのか、そこで何するのかなども伝えておきましょう。
『電車に乗ったら、ありさんの声で話そう』『電車にちょっと長く乗るから、どの絵本を持っていく?』など、乗車中にどのように過ごすのかを伝えたり、過ごし方を相談しておきましょう。

小学校低学年になれば、お話もしっかりわかりますし、車内やお店でのマナーを伝えていきましょう。
ただ、そうは言っても、あまり長い時間になると難しいこともあるので、本やお絵描きなどできるノートを持っていくなど、事前に相談して対策してみましょう。

親としては、子どもを一緒に連れて行くことが必要かも考えるといいでしょう。
親の用事なら祖父母に預けたり、一時預かりなどを使って、その間にさっと用事を済ませてしまう方が親としても負担がかからず、子どもも快適に過ごせるかもしれません。
そんな視点も持つといいですね」(高祖常子さん)

年齢が上がるにつれ、子どもと一緒にやれることが増えますね。臨機応変に子連れ外出を楽しみたいですね。
(取材・文/橋本 真理子、たまひよONLINE編集部)

高祖常子さん


PROFILE)
子育てアドバイザー、キャリアコンサルタント。保育士、幼稚園教諭、社会教育主事、ピアカウンセラーなどの資格を持つ。NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか。全国13万部発行の「育児情報誌miku」編集長として14年活躍。育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、子どもの虐待防止と、家族の笑顔を増やすための講演活動、ボランティア活動を行う。3児の母。著書多数。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年2月の情報であり、現在と異なる場合があります。