宮城県が進める仙台医療圏の4病院再編を巡り、仙台赤十字病院の地元地区で4月27日、病院統合の基本合意後初となる住民説明会が開かれました。参加者からは怒号が飛び交い大荒れとなり、県と地元住民との溝の深さが改めて浮き彫りになりました。

「県民をばかにしている!」「ばかにすんなよ!」会の終盤、参加者からは怒号が飛び交いました。

太白区の八木山地区で4月27日に開かれた説明会には、住民らおよそ60人が出席しました。県の担当者が仙台医療圏の課題や病院再編の必要性を説明しました。

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鈴木伸県立病院再編室長:
「仙台医療圏全体でバランスの取れた病院配置とすることも再編の目的のひとつ」

参加者からは、「病院がなくなる地区の今後について分析がなされていない」など批判が相次ぎました。

参加者:
「移転元である八木山地域がどうなるか、この移転によって。そういった分析が全くされていない。移転に都合の良いデータを次から次へと出して」
「日赤病院(仙台赤十字病院)の代わりの機能、地域住民にどのような医療を提供していくのかはっきりとここで答えてもらいたい」

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志賀慎治県保健福祉部長:
「この点については真摯に検討を進めていくということで、きょうはとどめさせてもらう」

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県は2021年、仙台医療圏の4病院再編を打ち出し、赤十字病院と県立がんセンターの統合・移転を目指すと表明。八木山地区では去年12月17日、初の住民説明会が開かれました。

しかし、そのわずか5日後・・・。

村井知事:
「大きく一歩踏み出したということになる」

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県は、2つの病院の統合・移転について基本合意を結んだのです。こうした経緯から、説明会のあり方にも疑問の声が出ました。

参加者:
「まさにアリバイ作りをやって基本合意」
「明らかになめている。反発が起きないとでも思ったのか」
「(前回と)同じ話をしていたら住民が来なくなる。それが狙いだと思う。最初から(再編)ありきで進めている」

県は説明会で出された意見について、今後、対応を検討していくとしています。